教諭有罪確定し失職、14年ぶり 交通事故で禁錮刑

教諭有罪確定し失職、14年ぶり 交通事故で禁錮刑
福井新聞ONLINE 2017/5/30(火) 8:31配信

 2015年に2人に重軽傷を負わせる交通事故を起こした福井県坂井市在住の県立高男性教諭(24)が、刑事裁判で執行猶予付き禁錮刑の有罪判決が確定し、失職したことが29日分かった。禁錮以上の刑を受ければ失職する地方公務員法の規定に該当した。失職は26日付。

 名古屋高裁金沢支部への取材で有罪確定が分かった。

 福井県教委によると、県立学校の教職員が刑事裁判で有罪が確定し失職したのは、高校の男性教諭が大幅な速度違反を繰り返したとして、執行猶予付き懲役刑が確定した03年以来14年ぶり。

 判決などによると、今回失職した男性教諭は15年10月、県道で乗用車を運転。対向車線にはみ出し、対向してきた3台の乗用車と次々衝突し、1人に約4カ月の重傷、もう1人に軽傷を負わせるなどした。自動車運転処罰法違反(過失傷害)の罪で一審福井地裁で禁錮1年2月、執行猶予3年の判決を受けた。二審高裁金沢支部で控訴を棄却され、期限の25日までに上告しなかったため刑が確定した。

 教諭の弁護側は、事故の背景に▽学校の業務が多忙▽事故前夜はテストの採点をしていて睡眠不足だった▽事故当日も担当する部活動に向かっていた−などを挙げ、「失職する量刑は重過ぎて不当。罰金刑が相当」と主張していた。控訴審判決では、自動車運転者としての刑事責任は軽視できないとした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする